肺炎球菌で死亡する高齢者は多く、肺炎球菌ワクチンの接種は重要と思います。
肺炎球菌ワクチンは今まで公費補助があるためニューモバックスが主体に接種されてきました。昨年、プレベナー20が登場したことから今後の接種法に変化が見られます。それではどのように接種すればいいのでしょうか。
簡単に言うとニューモバックスは命にかかわるような重症の肺炎球菌感染症を予防し、免疫の維持には5年以上の間隔を空けて接種する必要が有ります。プレベナーは肺炎球菌自体の感染症を予防し、基本的に1回のみの接種で免疫は維持されるとされています。ただ今までは15種類の肺炎球菌にしか有効性がなく、ニューモバックスの23種に比し見劣りがしていました。しかあし今回20種類の肺炎球菌にも有効となり、菌種でも遜色なくなりました。となると肺炎球菌自体の感染症を予防できた方がいいと思われます。ただプレベナーは自費であるということがネックになります。(近い将来、公費接種になる可能性はあります。)
そこで日本呼吸器学会は肺炎球菌ワクチンに関し接種の考え方を示しています。簡単にまとめますと、65歳の人はニューモバックスをまず公費で接種。①その後5年以上経過したらニューモバックスを接種。②1年以上経過したらにプレベナー20を接種。66歳以上の人は過去に公費でニューモバックスを接種している場合は①その後5年以上経過したらニューモバックスを接種。②一年経過したらプレベナー20を接種。ニューモバックスを接種していない人は①ニューモバックスを接種し、5年以上経過したらニューモバックスを接種または1年以上経過したらプレベナー20を接種。②プレベナー20を接種。となっています。これでもわかりにくいですよね。
プレベナーは基本的に1回接種で終了ですがニューモバックスは5-7年ごとにニューモバックスを繰り返す必要が有ります。そのため個人的にはプレベナーを1回接種、65歳で公費でニューモバックスが打てる人は公費で接種し、1年後にプレベナー20を接種をお勧めします。65歳でもニューモバックスを接種せずにプレベナーを接種するという選択もありと思います。(ニューモバックス接種後にプレベナー接種した方が有効性が少し高いかもしれませんが、大きな差はないと個人的には考えています。
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