気管支喘息 の診断と治療方針(炎症が無症状の時も持続しています。) - 武蔵小金井の山崎内科医院|総合内科・アレルギー専門医|健康スポーツ医

気管支喘息 の診断と治療方針(炎症が無症状の時も持続しています。)

 気管支喘息 とは

 気管支喘息 は 気道平滑筋収縮 を主体とした 急性疾患 ではなく急性期のみでなく間歇期でも 好酸球 などの 炎症細胞 が 気管支粘膜 に浸潤する 慢性持続炎症 である(図1)。
様々な刺激で 気管 、 気管支 の 平滑筋 が収縮し 気道が狭窄 する。また患者は 呼吸困難感 の 感度 が鈍くなっており症状が出にくい。
早朝に 気道狭窄 があっても 起床後 比較的早期 に 気道狭窄 が 正常化 するため 診察時 には 呼吸機能検査 をしても 状況 を 把握 できない。
そのため 医師 、 患者 ともに 重症度 に対する 評価 が甘い。

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診断

まず 問診 が 大切 である。  発作性 の 呼吸困難  、  喘鳴  を 診断 の  根拠  とすることが多いが、それだけでは  喘息  を見逃す。 息切れ 、 咳 、 胸痛 のみを訴える 喘息 もあるので 注意 が 必要 である。
 聴診 も 重要 であるが 発作 がないときはもちろん 発作時 でも 喘鳴(ヒューヒュー音) が 聞こえない ことが少なくないので 注意 が 必要 である。
 受診時 に  喘鳴  が聞こえなくとも 症状 があるときに 本人 または 第三者 に  喘鳴  が聞こえた場合は 喘息 である 可能性 が高くなる。

次に 肺機能検査 にて  気道 の 狭窄  があるかどうか 確認 する。  気道狭窄  があり 治療 により 改善 した 場合 は 喘息 と 診断 できる。
  非発作時  には 気道狭窄 がないことが多くそれだけでは 否定 できない。 一般的 には 正常 とされても 気管支喘息 は 治療 によりさらに良くなることが少なくないので 注意深く 判断 する。

  問診  、 肺機能検査 で 診断 がつかない 場合 は ピークフロー値 の 測定 が 重要 である.気流 の 速度 を測る 簡易測定器 でこの 速度 は 気道の狭窄 とほぼ 比例 する。
 早朝 と 午後 に 自己測定 する。 早朝 の値が 自己最良値 の80%未満であれば 異常 とする。図2に 症状 がない 気管支喘息患者 の ピークフロー値 の変動を示す。
このように 無症状 でも 早朝 に ピークフロー値 が下がっていることが少なくない。

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ここまでで 診断 がつかない 場合 は 薬剤 を用いた 誘発試験 をするが一部の 医療機関 でしか施行できない。
 呼気中一酸化窒素濃度 の測定も 注目 されているが 当院 では 現在 導入 を 検討中 である。
 当院 では 喘鳴 は聞こえなくても 気管支拡張剤 による 症状 ( 息苦しさ 、 咳 、 胸痛 など)の 軽減 を 重要 な   診断 の 根拠 としている。

<コントロール状況の評価>

 調子 がいいと考えている患者に細かい質問をすると風邪のとき息苦しくなる、 咳 が 長引く 、 運動時 に苦しくなるという人が少なくない。
このような 症状 があるときは 喘息 がコ ントロール 不良 な 証拠 である。 風邪 のとき苦しくなったりヒューヒューすることはあるか?
 運動 や 坂道 で息切れを感じることがあるか?咳が2-3週以上長引くことがあるか?と質問すればほぼコントロール状況を把握することが出来る。
小児喘息で今は治っていると考えている患者にこのような質問をすると症状が残っていることが少なくない。
その場合はコントロール不十分と考える。

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表1に日本アレルギー学会ガイドラインによるコントロール良好、不十分を示す。コントロール良好と不十分の間が存在することがわかる。
コントロール良好が望ましいが状況によっては不十分でなければ治療は継続でもいいと考える。
詳細な問診により無症状であることの確認、肺機能正常、 ピークフロー値正 常、運動で苦しくならない場合にコントロール良好とする。
呼気中一酸化窒素濃度もコントロールの指標となるがまだその適用は確立されていない。

喘息だから時々症状があっていい、運動できなくてもいいということはない。一度きちんと治療することにより本当の自分を発見できることが少なくない。

私の気管支喘息の治療方針

吸入ステロイド、気管支拡張剤で治療を開始する。症状が消失しても最低1カ月治療続け、肺機能検査を実施する。
その後気管支拡張剤を中断し1-2か月後、再び肺機能検査を施行。肺機能が悪化または症状の出現があれば気管支拡張剤を再開する。
なければさらに吸入ステロイドを減量し ピークフロー値 を測定する。
1-2か月後肺機能検査を施行。肺機能が悪化または ピークフロー値 の日内変動がある、症状の出現、いずれかがあれば治療を元に戻し継続する。
吸入ステロイドのみでコントロール良好であれば徐々に減量し可能なら一度は中断する。
コントロール良好が続けばそのまま無治療で経過をみる。コントロール良好でなければ治療を再開する。

ブログに気管支喘息の話題を書いていますので参考にしてください。

 

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