抗菌剤適正使用 のために漢方薬使用も一つの方法 - 武蔵小金井の山崎内科医院|総合内科・アレルギー専門医|健康スポーツ医

2019年 3月 2日

抗菌剤適正使用 のために漢方薬使用も一つの方法

一昨日 抗菌剤適正使用 についての講演会が昨日ありました。教育講演は多摩地域で抗菌剤(抗生剤)適正使用の啓蒙活動の第一人者、多摩総合医療センターの本田仁先生。特別公演は感染症診療の日本の第一人者である神戸大学医学部教授、感染症科診療科長の岩田健太郎先生。私の心の師です。

テーマは 抗菌剤 が必要ないときに使われ、耐性菌が出現し問題になる。風邪、下痢症には基本的に抗菌剤は必要ないということですが、今回の岩田先生は本来の感染症のお話ではなく漢方薬を使用することで抗菌剤の使用を減らせるという考えに基づき、漢方薬の使用法でした。

岩田先生の漢方薬の使用法の本論ではなく、講演の中に垣間見られた感染症専門医の本音と思われるお話を紹介します。

咳は最も長く続く、風邪の時の症状でありすぐに効く薬はないので、受診時に患者さんにそのことをしっかり伝え、困る様ならまた受診するように話してください。そうしないとドクターショッピングをはじめ、そのたびに抗生剤が処方されることになりますとお話になりました。これは咳が長引くからと抗生剤をださないで下さいという言う意味も含んでいます。胸の中で拍手していました。これを伝えるためにいろいろ講演していますが上手い言い方だと思いました。

震災の時石巻で咳が出るとのことで毎週、いろいろな抗菌剤が出ており、1か月以上軽快せず、漢方薬で軽快した。おそらく瓦礫などの粉塵で生じた咳で感染症ではないでしょう。漢方の講演でも要所でわかりやすいお話を入れるのはさすがだと思いました。

新型インフルエンザ流行の時、感染症学会がすべてのインフルエンザにタミフルを使用するように声明を出したために漢方薬の有効性を評価する数が集まらなかったとおっしゃっていました。中国での評価で漢方薬が抗インフルエンザとそん色ないデータを出しているというお話もありました。感染症学会がこの声明に対し岩田健太郎先生が評価したとしていました。何か変だと思っていましたが、今日の講演でそれは感染症学会が岩田健太郎先生のコメントを修飾して載せたのだろうと思いました。長年の胸のつかえがとれました。