ノロウイルス食中毒 牡蛎は実は被害者 - 武蔵小金井の山崎内科医院|総合内科・アレルギー専門医|健康スポーツ医

2019年 8月 28日

ノロウイルス食中毒 牡蛎は実は被害者

今日は ノロウイルス食中毒 のお話です。ノロウイルスは ヒトの小腸粘膜で 増殖するウイルスです。
「ノロウイルス」 は2002年8月、 国際ウイルス学会で 命名されましたが、 元は「SRSV(小型球形ウイルス)」と 呼ばれていました。 ちなみに「ノロ」とは発見された地名に 由来しています。 命名される前は 冬の感染性胃腸炎として とらえられて いましたが、 命名されてから 特別の感染症と 認識され、 特に問題ある 感染症と 勘違いされていますが 昔からあったものです。 
ノロウイルスは、 冬季を中心に、 年間を通して 胃腸炎を 起こします。 また、 85℃~90℃で 90秒間以上の 加熱によりウイルスは 感染力を失うと されています。 潜伏時間は24~48時間で 中毒症状 を きたします。感染経路は 生ガキの補食、 感染した調理従事者が 食品を汚染したことが 原因の 主なものです。 どの食中毒ももともと 菌やウィルスが 含まれた食品 そのものの 摂取、 人の手を 介した食物の 汚染によるものが 感染経路として 重要になります。 牡蛎で中毒を 起こすことは 皆さん知っていると 思いますが、 他の物でも 起こします。 野菜サラダや パンでノロウィルス食中毒が 起こったことも ありますね。 この時さも 生野菜、 パンも ノロウィルスがいて危険だと 間違った認識が 広がりました。 もともとパンや 野菜に ノロウィルスが いたわけではなく、 手の不十分な 洗浄により、 人の手についた ノロウィルスが 食物にうつったため 食中毒が 起きたのです。 これはすべての 食中毒にも言えることで どんな食材も 食中毒の原因に なるのです。 手洗いが大切と されるゆえんです。 さらに調理場がきたない トイレに近いと トイレに乾燥して付着した ノロウィルスが 風で舞って、 調理中の食物に 付着した可能性も あります。 牡蛎の中には本来ノロウィルスは存在しません。症状のない感染者の糞便が河川に流れ、河口で養殖されている牡蛎の中に蓄積していきます。牡蛎の中でウィルスは増殖しませんので、すべて人の糞便が原因となります。つまり牡蛎は被害者ということになります。生食用の牡蛎 は河口から離れた場所で養殖されます。ですからノロウィルスは非常に少ない量しかいません。ですから生食用の牡蛎以外はきちんと熱を通して食べましょう。べつの機会にノロウィルス性胃腸炎についてお話します。こちらも参考に→ℚ04 ℚ05