アレルギー発症 の予防に関して最近の有力な考え(経口摂取と皮膚からの侵入の違い) - 武蔵小金井の山崎内科医院|総合内科・アレルギー専門医|健康スポーツ医

2018年 6月 28日

アレルギー発症 の予防に関して最近の有力な考え(経口摂取と皮膚からの侵入の違い)

おはようございます。小金井市山崎内科医院院長の山崎です。今日は アレルギー発症 予防について最近の考え方です。今回のアレルギー学会での講演を要約します。

アトピー性皮膚炎はアレルギーにより生じると思っている方、多くないですか。検査するといろいろなアレルギーを持っていることが多いです。しかしこれが原因で起きているのではなく、アトピー性皮膚炎があるため、後からアレルギーが生じるという説が有力です。後から生じたアレルギーのために皮膚炎が悪化することもありますが。あくまでアトピー性皮膚炎で生じた湿疹から原因物質が侵入することが問題と考えます。

アトピー性皮膚炎に限らず、皮膚がカサカサし、湿疹がある子供は、皮膚からダニ、スギ、卵、牛乳などが侵入しそれがアレルギーになるのです。炎症がある皮膚から原因物質が侵入するとアレルギーが起きやすいのです。それに対し経口摂取した場合はアレルギーにならず、むしろアレルギーが起きにくくなると言われています。例えば皮膚から卵が侵入し、それにアレルギーが生じているがまだ症状が出ていない子供に卵を摂取させるとアレルギーによる症状が起きにくくなるということです。ただし、この考えではドイツの先生の講演で述べていた干し草を扱う農家の子供は喘息が少ないということは説明できません。干し草とともにダニが皮膚から侵入しダニアレルギー、喘息と進みそうです。アレルギーを予防する、促進するのには複雑な関係があるのでしょう。

気をつけなくてはいけないのは既に卵などによりアレルギー症状が出ている児に食べさせるのは危険だということです。これは経口免疫療法と言って習熟したアレルギー専門医のもとで施行しなければいけません。ちなみに私にはできません。

アレルギーの原因となる物質が侵入しなくするためには環境をきれいにすることが大切ですが、それ以上に大切なのは皮膚をきれいに保つことです。乾燥しやすい肌のこどもは十分保湿することです。食べて悪化させる食べ物でなければ早めに食べさせた方がいいということになります。

現在ダニアレルギーがある児は毛のある動物、とくにげっ歯類に触れないように指導するのが通常ですが、炎症のある皮膚から侵入しアレルギーになることから考えると、皮膚、鼻、眼をきちんときれいにしておけば、動物と触れ合うことが勧められる時が来るかもしれません。動物に触れ合うメリットも多く、考え方が変わってくるかもしれないですね。